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修復のための化学
講師:高橋義人

修復技術者にとって必要な化学的知識を習得します
・光とその作用による物質の変化等、
 化学現象に密接に基づく一般化学・無機化学
・修復の為の有機化学について
・化学・物理学による調査技術

化学 I

●絵画修復と化学について 光と色
・元素と化合物、化合物の色、元素の周期表
・化学結合と物性・酸と塩基・中和
・化学量・溶剤の濃度・pH 酸性雨
・酸化と還元-大気汚染

●絵具について
・白色顔料・黄色系顔料・青色系顔料・純色系顔料
・赤色系顔料・黒色系顔料 その他
・顔料の化学的鑑別法1 白色系・黄色系
・顔料の化学的鑑別法2 青色系・赤色系
・顔料の化学的鑑別法3 実験(実習)

・機器による顔料の鑑別法1 蛍光X線分析法
・機器による顔料の鑑別法2 X線回折法
・有機化合物の化学1 炭素と水素の結合
・有機化合物の化学2 炭素と水素と塩基の結合

 


●油脂および樹脂
・非極性(油溶性)溶剤・溶解現象
・極性(水溶性)溶剤、水素結合、誘電率
・溶剤の毒性、引火性、廃液の処理法
・界面活性剤
・プラスチック 熱可塑性、重合と縮合
・エンプラ、ポリマーアロイ、機能性樹脂
・接着剤・紙のはなし 
・圧延と製造法・酸性紙・塗工・分類・印刷・和紙

化学 II

化学Iで学んだ基礎化学をベースに、紙作品に関わる分野をより実践的に学んでいきます。

 

反応(鉛白)


・顔料分析 ( 拡大画像 x32 )
絵画地塗り層に対して希塩酸を滴下後、K2CrO4水溶液を加える結果、黄色沈澱が確認される。(鉛白反応)


修復のための生物学

講師:川上裕司 


●生物被害の環境要因について
・エコロジーの法則
・制限要因としての物理化学的要因
 環境、温湿度、光線、大気汚染

●生物被害の現象学とメカニズムについて
・物理/化学的プロセス
・美観損傷
・生物被害-劣化の現象学
 微生物、環境要因

●有機マテリアルの生物被害について
・植物由来のマテリアルー(木、紙、繊維)
 木質マテリアルの構造と生物被害
 紙質マテリアルの構造と生物被害
 繊維マテリアルの構造と生物被害
・動物由来のマテリアルー(羊皮紙、毛皮、繊維)
・マテリアルの構成物

●無機マテリアルの生物被害について
・ガラス、金属マテリアルと生物被害について
・石質マテリアル
 バクテリアによる生物被害
 シアノバクテリア、苔・地衣類、植物、動物被害
 


・絵画画面上に発生した黴のコロニー拡大画像 (x 175)
黴のコロニー

●生物被害の防止手段のメソード
・一般的考察
・屋内環境
・屋外環境

●処置方法とコントロールについて
・機械的処置方策
・物理的処置方策
・生物的処置方策
・化学的処置方策

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