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美観修復

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RESTAURO ESTETICO
(美観修復)


主に絵画絵具層やワニス層に対する修復処置を学習するカリキュラムです。作品のオリジナリティーとメッセージを損なわずに鑑賞の妨げとなる要因への解決策を導きだします。
授業では 各自担当作品の絵画フィルム層の欠損部分に対する充填整形と補彩 処置、ワニス層の洗浄作業等を中心とした実技とセオリーを習得します。

●絵画絵具層修復 Reintegrazione pittorica

・stuccatura (充填整形)

●補彩技術 Ritocco

・ミメティコ Integrazione a mimetico

・色彩選別法 Selezione cromatica


・色彩抽象化 Astrazione cromatica


●洗浄 Pulitura

●ワニス塗布 Verniciatura





修復技術・美観修復では、主に絵画の鑑賞に関わる絵画絵具層上への修復処置について学びます。
接着強化・裏打等の Conservativo のセクションでの処置が終了した作品に対して引き続き必要な処置を行ない、
学生の各自担当作品の修復行程のトータルな修復処置の把握を目的としたカリキュラムです。セクション分けにより、学生の履修期間内に処置が終了できない大きな作品や処置に膨大な時間を要する作品に於いても部分的な各自の担当作業を全体の行程を踏まえた上での認識を得ることができます。


講師:醍醐 亜砂美

●1学年次
まず使用するマテリアルと道具等の説明、色彩学の基本的理解から学習を進めていきます。イタリア補彩 技術の歴史とセオリーを学習し、年間を通してサンプルやテストピースを作成し、充填整形、補彩 技術の実技練習を行ないます。使用するサンプルはスピネッリ本校で実施されている方式で絵画の印刷物をパネルに添付したものに欠損部分を施し、それに対する充填整形と各種補彩 処置、ワニス塗布を行ないます。


・ヨハネス・イッテンの色彩学の基本的学習

・色相環表、グレースケール作成(実技)

・イタリア補彩技術のセオリーと実技練習

・補彩で用いる各種絵具の特性及び顔料の組成の研究

・補彩用樹脂絵具の作成

・各種地塗り材の説明とテストピース作成

・各種充填材の作り方と充填整形実技

・修復で用いる各種ニスの特性とそれぞれの組成の説明

・参考文献を用いたセオリーの学習










講師:醍醐 亜砂美

●2学年次以降
実際の作品に対する処置実技を行ないます。各自が割り当てられた担当作品に充填整形、補彩 、洗浄処置、ワニス塗布等の処置を施します。主に Conservativo のプロセスが終了した作品を引き継ぐかたちで行ない、処置前事前調査から終了ワニス塗布までの一連の修復処置を把握することを目的としています。


・作品に対する修復実技

・各種充填材の作り方と処置方法
 (水溶性、エマルジョン、Wax)

・各種ニスの種類と特性について(天然/合成)

・各種洗浄剤の種類と特性についての説明

 有機溶剤
 酵素
 界面活性剤
 ジェル・クリームタイプ洗浄剤
 resin soap 等

・洗浄作業(ドライ/ウエット)

・ワニス塗布方法と効果について
 (刷毛塗り/コンプレッサー)

・各自担当作品の修復報告書作成

●カリキュラム内容は若干変更を伴う場合があります。

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