フィレンツェ修復の都
ワークショップ
●修復士 マッシモ・セローニによる美観修復の提案●
〜 「キリスト磔刑図』エミリア・ロマーニャ派18世紀後半の修復〜
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ワークショップのみどころ 絵画修復は、RESTAURO CONSERVATIVO(保存修復)と RESTAURO
ESTETICO(美観修復)の2つの行程に分類されています。保存修復は、絵の具層を支えている構造、つまり支持体(地塗り層、キャンバス等)の破損を修復したり、劣化している部分を強化します。つまり支持体に、もう一度、絵の具層を支えることができるだけの強度を与える作業です。
一方の美観修復は、保存修復を終えた作品の絵具層に施す一連の修復作業を指しています。この作業の目的は、絵の欠損部分に充填・補彩(色を入れること)を施すことによって、欠落が鑑賞者の妨げにならないように絵画全体に統一感を与えることにあります。 |
展示1 修復のための調査写真と記録
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有色紫外線写真
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有色赤外線写真
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赤外線写真
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斜光写真
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エミリア・ロマーニャ派「磔刑図』18世紀 cm 258.5×161.5 油彩 キャンバス |
展示2 保存修復の記録映像 |
現在キリスト磔刑図は、齋藤敦、上野淑美(修復士)の指導下、保存修復が進められています。記録映像はキャンバスの表打ち、ストレッチ、裂け目の補修などです。5月中旬ガブリエッラ・フォルクッチによる裏打ちが予定されています。(関連イベント→) |