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あいさつ


この度、「日本におけるイタリア2001」の公式行事として、イベント<フィレンツェ修復の都>の開催が決定いたしました。
  近年、TV、新聞を始めとするマスコミによって、『修復』の話題が取り上げられることが目立っております。ローマのシスティーナ礼拝堂などは、そのほんの一例です。しかしながら、この「修復ブーム」とも呼べる風潮は、『修復』という職種そのものを現代に生まれた「新しい仕事」と錯覚させてしまいがちです。
 本来『修復』とは、何世紀にも及ぶ技術革新・発展を通して磨かれた原理です。フィレンツェの建築家であり芸術家でもあったジョルジョ・ヴァザーリが、古代彫刻の修復の問題に取り組み、修復家達に対し、必要に応じてどのように彫像の脚や腕の部分を再生するか、といったアドヴァイスを与えたと言う逸話は、1568年にまで遡ります。つまり、その当時からイタリアの修復の現場では、ヴァザーリの理論に基づいた文化的なモチベーションが存在し、その潮流は現代まで脈々と受け継がれ、イタリアの生活そのものに必要不可欠のものとなっているのです。
 
現代に生きる私達は、そういった先人の『修復』に対する姿勢を研究することを通して、技術を支える彼らの精神性にまで踏み込むことができるのです。
  それでは、彼らが守り、伝えて来た『修復』とは、一体何なのでしょうか。
 
その解答が、今回のイベントにあると、私共は確信しています。 イタリアにおける『修復』の発展の歴史と文化背景を基盤にし、現在の『修復』を取り巻く環境での概念-倫理の問題を掘り下げることによって<フィレンツェ修復の都>は 、未来における『修復』の世界的な重要性を問う、2001年という新たなる世紀の開幕に相応しいイベントとなることでしょう。
  新しい何かを生み出すためには、先人の遺産に大いなる敬意を表し後世に受け継いでこそ、さらなる創造の源となるのです。  


2001年3月吉日

<フィレンツェ修復の都>実行委員会
委員長 船山 千尋


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